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禁酒1年での脳の変化とは?何が戻り、何が残るか【経験データ】

アルコール

禁酒1年での脳の変化

禁酒が1年を超えた人の記録に、こういう言葉があった。

「1年と20日、アルコール入ってない訳。…『飲もうと思えば飲めちゃう』ワケよ。このアルコール依存てヤツは根が深いわ」(385日目)

長く飲まなくなっても、お酒との距離を意識している。この投稿を読むと、「1年で脳が元どおり」という説明だけでは、本人が感じていることを捉えきれないと思う。

禁酒を続けた脳に改善が見られる研究はある。ただ、改善することと、飲みたい気持ちが完全になくなることは、同じ指標ではない。

研究では、一部の脳の変化に改善が見られる

NIAAAの解説では、長期の飲酒に伴う脳の変化や、考え方・感情・行動の変化の一部が、数ヶ月の断酒で改善しうるとされている。一方で、どこまで元に戻るかは十分にわかっていない。

脳の体積を測る画像研究、記憶や注意を調べる検査、本人が感じる頭のすっきり感は、それぞれ違うものを見ている。ある領域の体積が増えたという結果から、個人の判断力が完全に戻ったと判断することはできない。

「1年」は生活上の大きな節目だが、脳の検査で一律に回復が終わる日として決まっているわけではない。記憶力や集中力の困りごとが続くなら、禁酒の期間と症状を医療者に伝えて相談したい。

飲みたい気持ちと、お酒を楽しむ気持ち

依存の研究では、何かを欲することと、それを実際に楽しむことを区別して考える。BerridgeとRobinsonの論文は、この区別から報酬におけるドーパミンの役割を検討している。

お酒を飲んでも以前ほど楽しくないのに、飲みたい気持ちは強い。このずれを考えるための手がかりになる。

QuitMateの134日目には、お酒そのものが好きだったのかを振り返り、家ではほとんど飲みたくなくなったと書いた人がいた。本人が飲む理由を見直した記録として読める。何ヶ月たったら誰もが同じように感じる、とは言えない。

飲む夢を見ても、それだけで回復を評価できない

「いつまで続くのかわからないけど、またお酒飲む夢を見ました。2週間に1回は見てるな」(133日目)

夢の中で飲んでしまい、起きて不安になることはあるだろう。NIAAAの回復支援の解説でも、お酒に関する考えや夢、欲求は回復中に生じうるものとして扱われている。

夢が気になるなら、夢の回数だけでなく、日中の飲酒欲求や睡眠への影響を記録して相談するほうが、今困っていることを伝えやすい。

調子がよいときにも、必要な支えを残す

禁酒してから考えやすくなった、暮らしが楽になった、と感じることはある。その実感を大事にしながら、飲みたくなる場面への備えも持っておける。

飲酒を勧められたときの返事を用意しておく。欲求が強いときに連絡する相手を決める。通院しているなら、調子がよくなったことも含めて今後の支援を相談する。

1年を振り返る材料は、「もう飲みたくないか」だけではない。以前なら飲んでいた場面でどう過ごせたか、困ったときに誰に話せたか。そうした記録も、これからの生活を考える手がかりになる。

暮らしの具体的な変化は禁酒3ヶ月〜1年の記事に、時期ごとの記事案内は禁酒の効果と見通しにまとめた。

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