依存行動を振り返るには。「次に同じ場面が来たら」を決める

「次こそやめる」と書いた翌日に、また同じ時間に飲みたくなる。決意はあるのに、その場で何をすればよいかが決まっていない。そんなときは、反省文を長くするより、直前の場面を具体的に書くほうが役立つかもしれない。
帰りが遅かった。夕食を食べていなかった。いつもの店の前を通った。記録にこうした情報があれば、翌日変えられるところを探せる。
場面と対応を一組にする
心理学では、「もしこの状況になったら、この行動をする」と決めておく計画を、実装意図(implementation intentions)と呼ぶ。GollwitzerとSheeranのメタ分析では、さまざまな目標に対する効果が検討されている。
たとえば、賭けたくなったら頑張って我慢する、という決意を、「帰りに店へ向かいたくなったら、一本手前の道を曲がって、連絡を取れる相手に電話する」と変える。場面と対応がわかる形にするための例だ。
目標達成一般の研究結果が、そのまま依存症の治療効果になるわけではない。それでも、自分の対策が実行できるほど具体的かを点検する枠組みとして使える。
振り返りに残すのは、前後の出来事
記録する項目は、最初は三つでよい。
- その前に何があったか。場所、時間、体調、気分。
- 実際に何をしたか。飲んだ、賭けた、誰かに連絡した、店を離れた。
- そのあとどうなったか。一時的に楽になったか、何に困ったか。
これは行動の前後を見るための整理だ。「自分はだらしない」のような評価を書くより、後で使える情報が残る。詳しい例は自分を責める気持ちと振り返りの記事にある。
書くこと自体がつらい日は、無理にその場で振り返らなくてよい。落ち着いてから、診察や相談で一緒に整理する方法もある。
効かなかった計画を、一つ直す
電話しようと思ったけれど、相手が出なかった。散歩で気をそらすつもりが、途中にいつもの店があった。うまくいかなかった理由がわかれば、計画を修正できる。
電話以外の候補を用意する、道を変える、空腹になる前に食事を取る。できなかった自分への批判を増やす代わりに、実行しにくかった箇所を直す。
ノート、スマホのメモ、QuitMateなどの記録機能。方法は使いやすいものでよい。後で探せる場所に、「次に同じ場面が来たら」の一文を残しておく。
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