トータルでは勝ってるギャンブラー達の実情
「あの日は5万円勝った」と覚えていても、その前後にいくら使ったかはすぐに出てこない。ギャンブルの収支を話すとき、集計する期間や「勝ち」の意味が揃っていないことがある。
本当にプラスかを確かめるには、勝った感覚について議論するより、使った金額と戻った金額を同じ期間で並べるほうが早い。

払戻金と利益を分ける
説明のため、次のような架空の記録を考える。
| 日 | 賭けた金額 | 払戻金 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 土曜日 | 20,000円 | 50,000円 | +30,000円 |
| 翌日 | 20,000円 | 0円 | −20,000円 |
| 次の土曜日 | 20,000円 | 5,000円 | −15,000円 |
| 合計 | 60,000円 | 55,000円 | −5,000円 |
最初の日に5万円を受け取ったのは事実でも、その日の利益は3万円。この三日間の合計では5千円のマイナスになる。
口座への入金額を、そのまま賭けた総額にしないことにも注意したい。払戻金を何度も賭け直した場合、入金した額より総購入額が大きくなる。購入履歴で計算する方法と、入出金・開始時と終了時の残高で計算する方法を混ぜると、二重に数えることがある。
集計する期間を先に決める
「最近は勝っている」の最近が、一日なのか、三ヶ月なのかで答えは変わる。結果を見てから都合のよい開始日を選ばず、確認したい期間を決める。
購入・払戻の履歴、銀行の入出金、残っているメモから確認する。わからない金額を推測で埋めて、正確な合計に見せない。交通費などの周辺費用と、使った時間は別の欄に残すと、お金以外の負担も見やすくなる。
記録のために賭けを続ける必要はない。過去の履歴を見ることで賭けたくなるなら、一人で作業せず、相談相手と必要な範囲だけ確認する方法もある。
払戻率は個人の成績ではない
JRAの通常の設定払戻率は、単勝・複勝が80%、3連単が72.5%など、投票法ごとに異なる。JRAの馬券のルール
これは参加者全体に配分する払戻の仕組みに関する数字で、「自分が100円賭ければ必ず80円戻る」という意味ではない。短い期間なら大きく勝つ人も負ける人もいる。また、この数字だけで、特定の人の生涯収支が必ずマイナスだと証明することもできない。
ただ、控除のある仕組みの中で、負けを取り返せる保証はない。過去の損失が大きいほど次に勝ちやすくなる、ということでもない。
「ここでやめたら損が確定する」と感じたら
すでに使ったお金と、これから使うお金は分けて考えたい。追加で賭ければ、失った分に加えて次の支払いに必要なお金まで失う可能性がある。
取り返したい気持ちが強いときには、計算で自分を納得させようとするだけでは難しいこともある。いったん入金を止め、支払いの予定を別の紙に書く。自分だけでは止めにくい場合は、利用手段を制限する方法や相談先を使える。
収支がプラスでも、睡眠や仕事に影響している、やめたいのに続ける、家族に隠すために苦しくなる、といった問題は残りうる。ギャンブルの問題を考える際には、金額と生活への影響の両方を見てほしい。
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