ギャンブルをやめたい人へ「科学に基づく回復の5ステップ」
ギャンブルをやめようと決めた後も、入金できる口座やいつもの店、空いている週末はそのまま残る。決意した日のうちに、次に賭けたくなったときのための準備をしておきたい。
全部を順番どおりに進める必要はない。今すぐ追加で賭けそうなら利用手段から、支払いが迫っているならお金と相談先から取りかかれる。
店や投票サービスの利用を制限する
自分が使っているサービスを一度書き出す。よく行く店、投票アプリ、ブラウザのブックマークなど、入口を分けると対応が決めやすい。
| 利用しているもの | 確認すること |
|---|---|
| パチンコ・パチスロ店 | 自己申告・家族申告プログラムの導入店舗か。入店制限の申し込み方法は何か |
| JRAの電話・インターネット投票 | 本人による利用停止の申請方法。他の公営競技は各主催者の制度を確認する |
| スマホやPCから開くサイト | 通知やブックマークの削除に加え、端末のアクセス制限や遮断サービスで対応できる範囲 |
パチンコ店のプログラムは、導入店舗で申し込む仕組みだ。一店舗への申告で全国の店を一括して制限するものではない。公式の申込案内で内容を確認し、行っている店舗に問い合わせたい。
JRAには、本人や家族による電話・インターネット投票の利用停止の案内がある。申請条件や必要書類は、それぞれの手続きで異なる。JRAの利用停止案内

銀行やカード会社に相談する場合も、ギャンブル向けの専用ブロックがどこでも使えると考えず、自分の契約で利用できる制限を確認する。使っていない端末や別のアカウントが残っていないかも見ておく。
次の支払いに必要なお金を分ける
まず、家賃、食費、公共料金などの必要額と期限を確認する。過去の損失をすべて計算し終わるまで、今月の支払いを後回しにしない。
自分で管理するのが難しいなら、信頼できる人と管理方法を相談できる。その場合は、本人が同意する範囲、生活費を受け取る方法、見直す時期を決めておきたい。暗証番号やパスワードを無条件に渡すことを、回復の条件にはしない。
借金があるなら、新たに借りて取り返そうとする前に、借入先・残高・返済日をわかる範囲でメモする。債務整理を含む方法は事情によって異なるため、法テラスの借金相談案内などを通じて法律の専門家へ相談したい。
賭けたくなる時間の予定を作る
「暇になったら別のことをする」より、日時を決めておくと動きやすい。給料日の夜なら買い物を済ませて誰かと食事する、週末のレースの時間なら外出するなど、実際の予定にする。
以下は計画の例だ。
「土曜日の午後に投票サイトを開きたくなったら、スマホを置いて散歩に出る。その後、話せる相手に連絡する」
強い刺激で埋め合わせる必要はないし、毎回うまく気が紛れるとも限らない。試した結果を見て、時間や行動を変えていく。行動の前後を振り返るメモも使える。
衝動が強いときは、一人で耐える以外の方法を使う
賭けたい気持ちが出たら、その場で次の賭けを決めず、端末を閉じたり、店から離れたりして間を作る。深呼吸や短い別の用事が合う人もいる。衝動の長さには違いがあるので、「20分経てば必ず消える」と考えなくてよい。
連絡できる相手がいるなら、落ち着いているときに「賭けそうになったら連絡してもいいか」を相談しておく。つながらない場合の相談先も控えておくと、返事を待つだけにならずに済む。
もし賭けてしまったら、取り返すための追加を止めることを先に考える。その後で、どの入口から再開したかを確認し、使っている支援先と対策を見直す。
相談に持っていくのは、今の困りごとでよい
精神保健福祉センターや依存症の相談拠点では、地域の医療機関や自助グループにつながるための相談ができる。依存症対策全国センターの案内
受診では、賭け方だけでなく、不眠、気分の落ち込み、ほかの健康上の問題も伝える。認知行動療法など、ギャンブルの問題に使われる治療があるが、必要な内容は個別に考える。WHOのギャンブルに関する解説
同じ経験のある人と話したい場合は、自助グループやピアサポートも選択肢になる。今の状態を整理したい人には、症状を振り返るページを用意している。
今日できることを一つ選ぶなら、利用停止の手続きを確認する、次の支払いを書き出す、相談窓口を調べる。そのどれから始めてもよい。
こちらもおすすめ
ギャンブル依存症とは?症状の振り返りと、治療・相談先
やめたいのに賭け続ける、生活や人間関係に影響が出る。ギャンブル依存症の主な特徴、診断とは別の振り返り用チェック、治療と家族相談の選択肢をまとめる。
ギャンブルをやめて3ヶ月〜1年。判断力とお金はどう変わる?
ギャンブルをやめて3ヶ月〜1年、判断やお金、生活はどう変わるのか。3ヶ月近くの投稿と、半年・1年に向けた生活の見直しを扱う。衝動が残ることも含め、長期のリアルを見ていく。
ギャンブルをやめて1ヶ月。支払いと給料日の過ごし方を見直す
ギャンブルを3週間〜1ヶ月やめた人の記録から、支払いの変化や手元のお金が増えたときの迷いを読む。日数だけに頼らず、賭けにくい環境を整える方法も紹介。
ギャンブルをやめて2週間。お金と心の変化と「2週目の壁」
ギャンブルをやめて2週間。お金が減らない感覚と、休日にまた行きたくなる気持ち。「暇」と「給料日」にどう備えるかを、実際の投稿を手がかりに見ていく。