ギャンブル依存症とは?症状の振り返りと、治療・相談先
ギャンブルのことで検索するとき、気になるのは病名だけではないと思う。今月の支払いはどうすればよいのか、やめると言った家族を信じてよいのか、病院に行くほどなのか。
ギャンブル依存症では、賭ける行動をコントロールするのが難しくなり、不利益があっても続けてしまう。診断がつくかを自分で確定させなくても、生活で困っていることがあれば相談を始められる。

ギャンブル依存症の主な特徴
ギャンブル障害とも呼ばれ、国際疾病分類ICD-11などに位置づけられている。金額だけで決まるものではなく、行動を制御しにくいこと、生活の中でギャンブルが優先されること、不利益があっても続くことなどが重要になる。WHOの解説
負けを取り返そうと別の日に賭ける、賭けたことを隠す、やめようとしても繰り返す、といった形で困りごとが表れる。貯金が残っていても、睡眠や仕事、大切な関係への影響があれば、見過ごさないでほしい。
セルフチェックは、相談のための振り返りに
次のリストは、DSM-5の九つの項目を平易に言い換えたものだ。診断用に検証された質問票ではなく、このページだけで依存症の有無や重症度は判定できない。 過去12ヶ月のことを振り返り、どんな場面があったかを相談時に伝えるために使ってほしい。米国精神医学会の解説
当てはまる項目を、相談時のメモとして使えます。数が少なくても、困りごとがあれば相談できます。
医療機関では、項目数に加えて、苦痛や生活への支障、症状の経過、ほかの状態との関係などを確認する。チェックが少なくても「問題なし」にはならないし、多かったことだけで自分の脳の状態がわかるわけでもない。
気になった項目について、「先週、家賃に使うお金を賭けた」「やめると決めた翌日に入金した」のように具体例を一つ添えると、話しやすくなる。
なぜやめにくくなるのか
当たりへの期待や負けを取り返したい気持ち、気軽に利用できる環境、つらさを忘れるための時間など、関わる事情は人によって異なる。脳の学習や判断に関係する研究もあるが、「意志が弱いから」「ドーパミンが出るから」という一言では十分に説明できない。
詳しくはギャンブルを繰り返す場面から考える記事で扱っている。原因を完全に理解できてからでないと、支援を受けられないわけではない。
治療と、暮らしの立て直し
治療では、認知行動療法などを通じて賭けに関する考えや行動を見直し、衝動への対応を考える。気分の落ち込みや不眠などがあれば、それらも含めて医療機関で相談する。治療の内容は、併存する問題や生活状況に応じて異なる。
同時に、お金の問題にも対応が必要になる。賭けを止めても、すでにある借金や支払いが自動的になくなるわけではない。借入先や期限を整理して、法律相談を並行して使ってよい。
利用停止の申し込みや、賭ける時間の予定を変える方法は、ギャンブルをやめるための具体的な準備にまとめた。やめた後の暮らしについては、最初の2週間の記録も読める。そこで紹介するのは個人の経験であり、同じ日数で同じ変化が起こるという予測ではない。
相談先を選ぶ
| 今の困りごと | 相談先の例 |
|---|---|
| どこに相談すればよいかわからない | 精神保健福祉センター、依存症の相談拠点 |
| 診断や治療、心身の不調について相談したい | 依存症に対応する医療機関 |
| 借金や返済方法を整理したい | 法テラスなどを通じた法律相談 |
| 同じ経験のある人と話したい | ギャンブラーズ・アノニマス(GA)などの自助グループ |
| 本人が相談を望まないが、家族が困っている | 家族相談、依存症の家族会 |
地域の窓口は依存症対策全国センター、借金については法テラスから案内を確認できる。受付時間、費用、予約の有無は各窓口で確かめたい。
QuitMateのようなオンラインコミュニティは、日々の記録や体験の共有に使える。診断や緊急対応の窓口ではないので、必要な医療・生活支援と組み合わせて考える。参加の仕方はピアサポートの選び方で紹介している。
家族が読んでいる場合
本人を説得できないままでも、家族だけで相談してよい。借金の肩代わりを頼まれる、隠し事が続く、家で安心して休めない。家族自身の困りごとも支援の対象になる。
どこまで助けるかという境界線や、CRAFTによる家族支援も参考にできる。暴力や脅しがあるときに、家族が話し方を工夫して解決する責任を負う必要はない。安全を確保し、外部へ助けを求めてほしい。
借金や賭けのことで追い詰められ、今自分を傷つけそうなときは、通常の予約を待たず、身近な人にそばにいてもらい、救急などの緊急支援につながってほしい。
こちらもおすすめ
ギャンブルをやめて3ヶ月〜1年。判断力とお金はどう変わる?
ギャンブルをやめて3ヶ月〜1年、判断やお金、生活はどう変わるのか。3ヶ月近くの投稿と、半年・1年に向けた生活の見直しを扱う。衝動が残ることも含め、長期のリアルを見ていく。
ギャンブルをやめて1ヶ月。支払いと給料日の過ごし方を見直す
ギャンブルを3週間〜1ヶ月やめた人の記録から、支払いの変化や手元のお金が増えたときの迷いを読む。日数だけに頼らず、賭けにくい環境を整える方法も紹介。
ギャンブルをやめて2週間。お金と心の変化と「2週目の壁」
ギャンブルをやめて2週間。お金が減らない感覚と、休日にまた行きたくなる気持ち。「暇」と「給料日」にどう備えるかを、実際の投稿を手がかりに見ていく。
ギャンブルの悩みを、まだ誰にも相談できないとき
ギャンブルの問題を抱えていても、受診や家族への相談に踏み出しにくいことがある。治療を受けない回復の研究と、今から使える相談先を分けて考える。