ピアサポートとは。依存症の経験を持つ仲間と話すという選択
依存症のことを話そうとしても、どこから説明すれば伝わるのかわからない。そんなとき、似た経験をしてきた人の話に触れることが、話し始めるきっかけになる場合がある。
ピアサポートは、共通する経験を持つ人同士の支え合いを指す。依存症の分野では、断酒会、AA、GAなどの自助グループや、回復経験のある人による支援がある。活動の方法や目的は同じではなく、自分に合う場を探せる。

研究では何が調べられているか
TracyとWallaceの2016年のレビューは、物質使用障害の治療におけるピアサポートの研究を検討している。治療への参加や使用行動などに良い結果を示す研究がある一方、研究数や方法の限界も挙げている。
2020年のCochraneレビューでは、アルコール使用障害に対するAAや12ステップ促進療法が調べられ、マニュアルに基づく介入で継続的な断酒を支える効果が示された。
ただし、これをすべての自助グループやアプリに共通する効果として扱うことはできない。誰が、どんな活動に、どれくらい参加したかで、研究の意味が変わる。
診察とは違う話ができることもある
診察では症状や薬のことを話し、仲間の場では、帰り道で迷ったことや、家族との食事をどう過ごしたかを話す。そんな使い分けもできる。
経験が似ていても、同じ治療が合うとは限らない。薬をやめるよう勧める、特定の方法に従わなければ回復できないと言う、といった助言は、その場の経験談と医療上の判断を分けて考えたい。
初めての場で確かめたいこと
参加する前に、対象、開催日時、費用、匿名で参加できるか、発言せずに聞く参加ができるかを確認する。話した内容を外に出さないルールがあるかも大切だ。
参加してみて合わなかったときに、別の場を選んでもよい。一度の印象で、仲間と話す方法をすべて諦める必要もない。
依存症対策全国センターの案内から、自助グループや家族の会について調べられる。移動や時間の都合が合わない場合は、QuitMateなどのオンラインの場も選択肢になる。

家族も、自分のために相談できる
本人を支えている家族にも、自分のつらさを話す場所が必要になることがある。本人の参加を待たず、家族の会や相談窓口につながれる。
家族が関わり方を学ぶプログラムにはCRAFTもある。本人を変える役割を一人で負うためではなく、家族自身の生活を守ることも含めて支援を探したい。
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