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家族用プログラムCRAFTとは?7つのスキル

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「家族に相談へ行ってほしいけれど、話を持ち出すとけんかになる」。本人が受診を望まない間も、家族だけで利用できる支援がある。その一つがCRAFT(Community Reinforcement and Family Training)だ。

CRAFTでは、支援者と一緒に日々のやり取りを振り返り、本人が治療に向かう機会を探す。同時に、家族自身の生活や心身の状態も扱う。本人を変える責任を家族が背負う、という意味ではない。

家族が具体的なスキルを学ぶ

どんなことを学ぶのか

ここでは主な内容を七つに分けて紹介する。実際に取り組む順序や方法は、家庭の状況を支援者と確認しながら決める。

行動の前後を整理する

たとえば飲酒なら、「残業して帰宅した日」「冷蔵庫に酒がある」「飲んでいる間は仕事のことを考えずに済む」といった前後の出来事を書き出す。性格や気持ちを推測するより、見聞きしたことから整理するほうが、変えられる箇所を探しやすい。

飲まない・賭けない時間のやり取りを増やす

一緒に食事をできた日に「今日は話せてうれしかった」と伝えるなど、依存行動以外の時間にある良い経験に目を向ける。

ただ、傷ついてきた家族がすぐに温かい気持ちになれるとは限らない。無理にほめたり、触れ合ったりする必要はない。今できる関わり方があるかを支援者と考える。

後始末の範囲を決める

欠勤の言い訳や借金の肩代わりを、家族が毎回引き受けていないかを見直す。やめる場合も、予告の仕方や家計への影響を考えておきたい。

「結果を本人に任せる」は、救急対応を控えることではない。意識がない、呼吸がおかしいといったときの医療や、子どもの安全、生活に必要な支払いは別に考える。

話すタイミングを選ぶ

酔っている最中や互いに興奮しているときに、結論を出そうとしない。安全に離れられる状況なら、その場の会話を切り上げる選択もある。

暴力や脅しがある場合は、会話の練習より安全の確保が先になる。家庭だけで対応を続けず、警察や地域の相談機関に支援を求めてよい。

短く、具体的に希望を伝える

「いつも自分勝手」では、どの行動を変えてほしいのかが伝わりにくい。「夕食に間に合わない日は、先に連絡がほしい」のように、一度に一つの希望を伝える。

相手の事情を聞くことと、自分が悪かったことにするのは別だ。本人の飲酒や賭けの責任まで引き受ける必要はない。

相談の準備をしておく

本人が困りごとを口にしたときに紹介できるよう、相談窓口や予約方法を調べておく。「今すぐ治療すると約束して」より、「相談先を一緒に見てみる?」のほうが話を始めやすい場合もある。断られたら、その場で説得し切ろうとしなくてよい。

家族の生活を扱う

眠れているか、仕事に影響が出ていないか、相談できる人はいるか。本人の状態とは別に、家族にも支援が必要なことがある。CRAFTを受ける目的には、そうした家族側の困りごとを減らすことも含まれる。

「64%」は何を調べた数字か

1999年の研究では、治療に応じていない飲酒問題のある人の家族等130人を、三つの支援に割り付けた。本人が治療につながった割合は、CRAFTで64%、Johnson式の介入で30%、Al-Anonへの参加を促す支援で13%だった。原著論文

これは治療につながった割合であり、依存症から回復した割合ではない。また、比較対象は研究で提供された支援であって、家族会全般の効果を順位づけした結果ではない。家族側の状態や関係性には、三つの群すべてで改善が報告されている。

一つの研究の数字を、どの家庭にも当てはまる成功率として使うことはできない。それでも、本人の参加を待たずに家族から取り組める方法が検討されている点は、相談先を探す際の参考になる。

日本で受けたいとき

地域の精神保健福祉センターや依存症の相談拠点に、「家族だけで相談したい」「CRAFTを扱うプログラムはあるか」と問い合わせる。実施の有無、個別か集団か、対象となる依存の種類などは窓口で確かめたい。依存症対策全国センターの相談案内

CRAFTが近くになくても、家族相談を始めることはできる。借金や日々の頼まれごとに困っている場合は、家族が引き受けること・断ることも整理しておくと相談で話しやすくなる。

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