いつも上機嫌でなくてもいい。気分の波と幸福感の研究

楽しい予定があった日の翌日に、ぼんやりして何もしたくなくなることがある。前日との落差に戸惑うけれど、それだけで、楽しんだ分の「反動」が脳に来たと決めることはできない。遅く寝た疲れや、予定が終わった寂しさもあるだろう。
気分の良さを考えるとき、どれほど高く上がるかだけでなく、時間の中でどう変わるかを調べた研究がある。
気分の平均だけでは見えないこと
Gruberらの2013年の研究は、ポジティブな感情の変動と、心理的な健康との関連を調べた。一つは米国の244人を2週間追う方法、もう一つはフランスの2,391人に一日の経験を振り返ってもらう方法だった。
これらの調査では、ポジティブな感情の変動が大きいことが、心理的な健康の低さと関連していた。気分の平均的な高さとは別に、変動にも目を向けた点が特徴だ。
ただし、気分を意図的に平らにすれば健康になると試した研究ではない。何年も追って「波の小さい人のほうが幸せになる」と確かめたものでもない。楽しむ機会を減らそう、という結論にはならない。
幸せを強く求めることが、採点になる場合
別のMaussらの研究は、幸福を重視する気持ちが、かえって感じられる幸福を小さくする場合を調べている。
楽しめるはずの場面で、「もっと幸せなはずなのに」と今の感覚を期待と比べる。その差にがっかりすると、目の前の楽しみを受け取りにくくなる、という説明だ。
これも、幸せを望むことが悪いという話ではない。自分の気分を絶えず採点するようになっていないかを考える材料になる。
何もなかった一日にも、内容はある
朝の飲み物がおいしかった。仕事は少し進んだ。夜に誰かと話せた。大きな出来事がない日でも、こうして振り返れば、何もなかったわけではない。
依存からの回復中なら、飲まない夜や賭けない休日を「退屈だ」と感じることもある。その時間を毎回楽しくしようとすると、新たな負担になるかもしれない。
日記に一つだけ残すなら、今日の点数ではなく、実際にあったことを書いてみる。楽しかった日も、そうでない日も、同じように記録できる。
気分の波そのものに困っているときは、楽しめなさについての記事も参照できる。落ち込みや高揚が続き、睡眠や生活に大きく影響するなら、研究の言葉で自己判断せず医療機関で相談したい。
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